夕げ

こんにちは

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「窓を開けると、夜が部屋へ流れ込んでくる」という一節を、中学のとき詩に書いた。市内のコンクールに提出するやつに。賞はもらえなかった。もうひとりクラスで選ばれて一緒に詩を送った子が特選だった。「太陽はみんなのおかあさん」みたいな詩。わたしは「絶対わたしの方が萩原朔太郎やんけ」と思っていた。審査員は谷川俊太郎派だったっぽい。

夜は、形容がむずかしい。

窓を開けると、水飴が垂れるみたいにどろっと入ってくるような気もするし、墨汁が半紙に染みるようにじわじわ滲んでくるような気もする。霞のように気体で部屋中を満たしているようでもある。いずれにしても、とても良い。

きょうは風がある、さわやかで不穏な夜だね。グッドナイト、いい夜を。