夕げ

こんにちは

連続しない

坂道が続いていた。

踏切がけたたましく鳴るのを待ちながら、老人が言う。

あっちは黒い雲だ。こちらは、こんなに晴れているのに。

踏切の向こうを指した。並んだ老婆が腰を伸ばして言う。

本当、変な日ね。

電車がごう、と沈黙を敷いた。

黒い雲は見えなくなった。

坂道は、変な西日を浴びている。