夕げ

こんにちは

深夜1時

東京の冬は短いね

もう春がそこまで来てるね

山形は雪は溶けたようだけど一桁気温が続いているころ。
こちらに来てからは、外へ出て暑いとか寒いとか思うたびに山形はどんなだろうと思うようになった。同じ時計の針の上にいるのに、見える景色は全然違うからおもしろい。
山形は、時間の流れが目に見える。
雪が溶けて乾いたアスファルトが見えると、徐々に日が差す時間も増えてくる。鳥海山に見える雪の面積が減ってくる頃には田植えが始まり、完全に春だ。田んぼが緑の海になる頃には夏。蝉がけたたましい。東京の蝉はみんみん鳴くけど、山形の蝉はじょわじょわ言う。夕方にはかなかなと鳴いて、夜は見渡す限りの田んぼに潜む蛙がぎこぎこ鳴く。体育祭が終わる頃には稲が首をもたげるようになってきて、衣替えの頃には緑の海は金色に染まる。わたしはこの時期の田んぼが大好き。風にうねる稲穂は、金色のさざ波を揺らめかしながらしゃらしゃら鳴る。
稲刈りが終わるころにはすっかり寒くなっていて、芋煮をいっぱい食べる。梨も食べる。(意外と梨も有名なんだよ)家の柿をもいで、お父さんが干し柿を作ったりもする。
あらゆる木の葉っぱがなくなるころは、朝晩には息が白くなる。ストーブはもう少し前から出してるかな?わたしの家にはトイレも含めて10台近くストーブがある。離れにある、燃えている火が見えるストーブも好きだけど、庭に薪ストーブを出してお父さんが薪をくべるの見てるのも好きだった。雪が降るのは12月半ばから終わりころだけど、わたしの地元は海の近くであまり積もらず、風に舞って大吹雪になる。早朝には除雪機が通るから振動で2階のわたしの部屋はいつも揺れた。


東京は明日12度。山形は11度。気温で見ると変わんないけど体感温度は全然山形の方があったかいんだよなあ


東京の灰色ばかりの世界にいると、季節の変化に疎くなっている自分がいて、なんだか人としての機能をひとつ鈍らせたような、楽しみ方を忘れたような、さびしい気持ちになるのでした。ここでは、変化は自分で見つけにいかないと見逃してしまう。


寝なきゃ。今日はよく泣いた。